長野県中野市で男女4人が殺害された事件で、容疑者の男は警察官2人を、「ハーフライフルで撃った」、「警察官に撃たれると思ったので先に撃った」などと話していることが捜査関係者への取材で新たに分かりました。

殺人の疑いで逮捕・送検された中野市の農業・青木政憲(まさのり)容疑者は、5月25日、近所の女性2人を次々とナイフで襲い、その後、警察官2人に猟銃を発砲し、4人が殺害されました。

その後の調べで青木容疑者は「ハーフライフルで撃った」と供述していることが、捜査関係者への取材で新たに分かりました。

ハーフライフル銃は、散弾銃よりも命中精度が高い猟銃の一種で、青木容疑者は2019年2月に所有の許可を得たといいます。


また、使用されたとみられる銃弾は「スラッグ弾」と呼ばれる大型動物の狩猟などに使われる殺傷能力の高いもので、銃弾は警察官2人の体を貫通していたということです。

青木容疑者は「警察官に撃たれると思ったので先に撃った」などと話しています。

撃たれた警察官は拳銃を所持していませんでした。

一方、容疑者の母親は警察に、夜間の2度の発砲は容疑者が自殺を図ったもので、その後母親が「自殺を手伝う」などと持ちかけて猟銃を受け取り、隠してから逃げたと話しているということです。

捜査関係者によりますと、犯行に使われた銃と自殺を図った銃は違うものとみられることも新たにわかりました。