日本銀行は2022年度の決算を発表し、日銀が保有する国債に1571億円の評価損が生じたと明らかにしました。長期金利が上昇した国債の価格が下落しことが要因で、評価損が出たのは2006年以来17年ぶりです。
日本銀行が発表した2022年度の決算によりますと、ことし3月末時点での総資産は735兆1165億円となりました。過去最大となった前の年度とほぼ同じ水準です。
新型コロナの企業への資金繰り支援が終了し、貸出金は減少しましたが、異次元緩和を続けるために国債を買い入れ続けたことで資産額が膨らみました。
一方、今年3月末時点で日銀が保有する国債の「時価」は581兆5635億円だったのに対し「取得した際の評価額=簿価」は581兆7206億円と、時価が簿価を1571億円下回りました。評価損が出たのは2006年3月期以来、17年ぶりです。
日銀は国債は途中で売却せずに満期まで保有することを前提とした会計処理をしているため、評価損については直ちに問題は発生しないとしています。
ただ、植田総裁は国会での答弁で、大量の資産を保有する現状を「必ずしも正常な中央銀行のバランスシートではない」とも話していて、今後、金融緩和を縮小する「出口戦略」の段階では「市場に悪影響を及ぼさずにどう解消していくかが課題だ」とする市場関係者もいます。
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