ホラン千秋キャスター:
乗員・乗客の皆さんにけが人が出なかったのは良かったと思います。ただ何かわからないまま引き返すことになったということで、不安ですよね。

若新雄純 慶応大学特任准教授:
自動車に乗って移動するのも、新幹線に乗るのも全部そうですけど、元々生身の人間ができる以上のことを、僕らはテクノロジーでいろいろ発明している。

もう昔の人から考えたら、新幹線のスピードで移動することも空を飛ぶことも、信じられないわけじゃないですか。

そして技術があるから簡単にできているかというと、そうではなくて。やっぱりまだまだ人間が捉えきられていない様々な現象の中を、何とかしてきっちり問題なく飛んでいるのが僕らの技術の世界だと思います。

今回よかったと思うのは、危険かどうかを判断できなくても、まっすぐ引き返したことが、我々人間がおごらずにできた最大の選択だと思う。おおごとじゃなかったかもしれないけど、とにかく引き返したことに人間の賢さを感じましたね。

日比麻音子キャスター:
しっかり原因が明らかになれば、より安心に繋がると思います。

過去には…「サケ」が機体に衝突!?

良原キャスター:
そして他にも機体に過去に衝突したもので、珍しい例を紹介します。1987年アラスカ航空の機体です。離陸後の操縦室の窓になぜか「サケ」が衝突しました。“サーモンストライク”と話題になったということですが、どうして空を飛んでいるのに、海の生き物が落ちてきたのか。

アラスカ航空の発表によると、ハクトウワシが飛行機が来たことにびっくりして、捕まえていたサケをぱっと離して落としてしまったということです。機体に特に損傷はなく、油とちょっと鱗がついていたということです。

若新 准教授:
あらゆる場合を想定したとしても、その想定に収まらない、想定外のことが起きる世界だということでしょうね。