関西空港からパリに向かっていたエールフランス機の機体の先端に、大きな“へこみ”が確認されました。
果たして考えられる原因とは?過去のケースも振り返りながら、専門家の分析とともに見ていきます。

エールフランス機 先端「へこみ」トラブルで引き返す

良原安美キャスター:
旅客機に大きなへこみが確認されました。エールフランス航空の機体です。

28日午前11時15分、関西空港を離陸して大阪からパリに向かっていました。離陸から約30分後に太平洋・宮城県沖で、気象レーダー・速度計機にトラブルを示す表示が出ました。そこで「緊急事態」を宣言し、関西空港に引き返しました。

乗員・乗客約320人にけがはなかったのですが、鼻の先端部分が大きくへこんでいました。どうしてへこんでしまったのでしょうか?今回へこんでしまった先端部分に、実は“あるもの”が入っています。

元日本航空機長で航空評論家の小林宏之さんによりますと、中には気象レーダーのアンテナが搭載されているといいます。

雨や積乱雲など、約600キロ先までの気象状況を感知できるというものです。

今回へこんだ外側のカバーは、電波の透過率を高めるためにテフロンやプラスチックのようなグラスファイバー製を使っていて、他の部分に比べると強度はやや低いということです。