「企業優先みたいで歯がゆいというか…」


(コメ農家 杉山隆俊さん 愛知・安城市)
「ことしはもう諦めている。水が来ないことにはなんともならん」

愛知県安城市内で、7代にわたってコメ農家の杉山隆俊さん。例年年間180トンのコメを収穫しています。

ことしは、農業用水の供給がストップする前の今月16日に田んぼに水を張り、ちょうど20日から、田植えを始める予定でしたが、17日に水の供給が止まり、およそ5000平方メートルの田んぼの多くが干上がってしまいました。



なんとかまだ、水が残っている田んぼで、20日田植えを始めましたが…

(コメ農家 杉山隆俊さん)
「このままずっと日照りが続くと、植えたところもダメになってしまう。1日でも早く、半日でも早く(水を供給してほしい)」



もともとは、農業の発展を目指して築かれた明治用水。今回、工業用水の供給を先に再開させたことについて杉山さんは…

(コメ農家 杉山隆俊さん)
「稲作と農家のためにダム(明治用水)をつくって水を引いたのに、
そこらへんの気遣いというかね…企業優先みたいで歯がゆいというか…」

明治用水を使っている田んぼは4730ヘクタール。畑は30ヘクタール。


東海農政局は5月中に、水をくみ上げる仮設ポンプを、あわせて110台に増やして、農業用水を確保するための対応を急ぎます。