コロナ禍で重宝され、大量に生産された「アクリル板」。いま、その行く末が問題になっています。プラスチックだからリサイクルできるだろうと思いきや、アクリル素材の再利用は現状難しく、大量廃棄が起きているのです。いつの間にか邪魔者のように扱われている大量のアクリル板をみて、筆者はドキリとしました。あるアクリル製品の行く末と重なったからです。大事な、大事な“アクスタ”も、将来こんな扱いになってしまうのだろうか…。

世にあふれるアクリル製品 推し活でも「アクスタ」

“アクスタ”を皆さんはご存じでしょうか?「アクリル・スタンド」の略で、アニメやアイドルなどの写真が印刷されたアクリル製品。近頃、若年を中心に当たり前になっている“推し活”のためのグッズです。映える観光地やカフェに行けば、なにやら薄い板越しに写真撮影している若者を目撃するはず。その若者が手にしているものこそ、ずばり、アクスタなのです。

部屋にインテリアとして飾る人も(イメージ)

薄くて頑丈、適度な高級感があり、持ち運びに便利。旅先やイベントにも推しを連れていくことができるアイテムで、筆者自身も、アクスタを購入したり、持ち歩くことが、もはや「当たり前」になっています。

そんなアクスタに、実はちょっと困ったことが起きています。それが、推しじゃないアクスタどうする問題です。

アクスタは開封するまで、どの種類・キャラクターが入っているかわからない「ブラインド商品」としての販売が多くあります。そのため、推しのアクスタをゲットするために何度も商品を購入し、結果、推してないキャラクターのアクスタがたまってしまうことになるのです。

無邪気にこちらを笑顔で見つめるアクスタのキャラクターたち。「あなたたちは推しじゃないから、用はないの」と思いながらも、どうすることもできず、ああ、山積みのアクスタを、一体どうしたらいいというのでしょうか。