20年ぶりに県政の新たなリーダーが決まる青森県知事選についてです。立候補しているのは届け出順に、前のむつ市長・宮下宗一郎候補(44)、元むつ市議会議員の横垣成年候補(63)、前の青森市長・小野寺晃彦候補(47)、仙台市の元会社員・楠田謙信候補(66)の4人です。

候補者が掲げる主な政策をお伝えしています。4回目のきょうは「経済・雇用」です。


※県民は
「雇用面、雇用が少ないとか賃金が低いなどの理由で他県に出たほうがいいのかなって」
「いろいろ値上げしていて生活も大変で、でも給料はなかなか上がらなくって」

物価の高騰は留まるところを知りません。モノやサービスの値動きをみる「消費者物価指数」は上昇傾向が続いていて、青森市の3月分は104.9となり、前年の同月と比べて2.9%上昇しました。

これに対して、労働者1人当たりの平均賃金を示す現金給与総額は、ほぼ横ばいで推移していて、物価高騰に賃金が追いついていない状況です。

家計の圧迫が続くいま、各候補者が掲げる政策は?


※宮下 宗一郎候補
「物価高、燃料高騰、資材価格、農薬の高騰、飼料費も高騰しています。こういった環境を改善するためにセーフティネット支援が必要です。ここは知事が先頭に立って対策本部を立ち上げて、農家の皆さんをはじめ製造業の皆さん、サービス産業の皆さん、全ての県内の事業者・生産者にとって必要な支援をスピード感を持って実施していく体制と支援そのものをしていきたい」

宮下宗一郎候補は、知事をトップとした物価高に対応する「緊急対策プロジェクトチーム」を設置し、スピード感を持った対応を実現すると訴えています。


※横垣 成年候補
「お金が県内でぐるぐる回るような地場産業中心に私は経済対策を強めて、お金が県から出て行かない形の経済システム、仕組みを作っていきたいなと思っております」

横垣成年候補は、企業誘致は撤退率が高いとして、今後は、撤退しないことや地元企業との取引を求める協定を結ぶと訴えています。また、最低賃金を1500円に引き上げる考えです。


※小野寺 晃彦候補
「年間400社・目標値をしっかり定めています。6つの圏域それぞれごとに特性を生かした新しい企業・新しいビジネスをつくっていく。このことでスタートアップセンターを6圏域にしっかり設けていく。コーディネーター、ハンズオンといいますか手取り足取り手伝っていく方をしっかり配備していくことで実際に400社創業していくことは可能ですし、その一つの会社が2人、3人、10人、20人と雇用を増やしていくことで若者がこの街に青森県に残っていく。その仕組みをつくっていきます」

小野寺晃彦候補は、新たな会社を年間400社以上創業させて雇用を創出する考えです。また、1万円で1万5000円分使えるプレミアム付き商品券を全ての県民に発行すると訴えています。


※楠田 謙信候補
「経済雇用は一体をなすもの。一次産業を発展させる。これしか青森県の発展はないと思っている。一次産業を絡めて新しい商品なり新しい企画をして6次産業を発展させる。そうするとそのものが高く売れる。それによって経済が潤ってくる」

楠田謙信候補は、農業や漁業などの一次産業を発展させることが全体の産業を底上げし、収益を上げられるとしています。

「経済・雇用対策」それぞれの候補者の訴えです。

宮下宗一郎候補は、知事をトップとした物価高に対応する「緊急対策プロジェクトチーム」を設置し、スピード感を持った対応をする。
横垣成年候補は、企業誘致の際には、撤退しないなどの協定を結び、県内の最低賃金は1500円に引き上げる。
小野寺晃彦候補は、年間400社以上の創業で雇用を創出、また、プレミアム付き商品券を全ての県民に発行する。
楠田謙信候補は、一次産業を核とした全産業の収益底上げを図ると訴えています。

青森県知事選の候補者が掲げる主な政策について、次回は「農林水産業」をお伝えします。