青森県弘前市のアイス店の名物「バナナアイス」。一時は製造中止の危機に瀕していましたが俳優・三浦春馬さんがつないだ縁でアイスの製造を無事に再開しました。
【ファックスで届いた注文書】
「モーター修理の件、SNSで拝見いたしました。少しでもご協力したくアイスの注文をお願いします」
「チョコバナナアイスを60本注文お願いいたします。発送はいつでも構いません」

注文用紙を嬉しそうに見せてくれたのは弘前市の小山内冷菓店の店主・小山内潔さんです。北海道から長崎県まで全国各地から30件以上。なぜ、弘前市の店にまでわざわざ注文をしてくれるのか。そこにはある俳優の存在がありました。

【ファックスで届いた注文書】
「三浦春馬さんのファンです。微力ながらおうえんさせてください」

小山内冷菓店は三浦春馬さんのファンから慕われる場所で、いまも店を訪れる人がいます。そのつながりが生まれたのは2010年、三浦さんが生前テレビCMの撮影で訪れ、看板商品のバナナアイスを作ったことでした。

これをきっかけにバナナアイスの知名度は一気に高まりますが、4月上旬、製造中止の危機にさらされます。アイスを作る機械の故障です。
※小山内冷菓店 小山内潔店主(64)
「最初機械が動かず故障した時は『これで終わりだな』と思った。今までずっと何十年も作ってきたバナナアイス、愛着がありますのでがっかりしましたね」

この苦境を知った三浦さんのファンがSNSで呼びかけたことで支援の輪が広がり、弘前市の業者が機械を修理。そして24日、製造再開にこぎつけました。シャーベット状にしたアイスを型に入れて冷やしながら棒をさし、取り出せば完成です。名物・バナナアイスは先週には在庫切れしていたため、これで全国のファンへ届けることができるようになりました。


※小山内冷菓店 小山内潔店主
「感謝ですよね。SNSで発信してもらったおかげで機械も直ったし遠方からの注文も頂いたし感謝してます。春馬さんのファンも『遠方からこれたら来たい』と言ってくれてるので来てほしいですよね」


三浦春馬さんがつなげた縁で名物・バナナアイスは危機を乗り越え、これから迎える夏本番、多くの人に涼を届けてくれそうです。