東京電力福島第一原子力発電所の1号機の圧力容器の鉄筋コンクリートの土台が損傷していた問題で、原子力規制委員会はきょう、東京電力に対し、万が一、格納容器に穴があいた場合にどのような影響があり、どういう対策がとれるのか検討することを求めることを決めました。

圧力容器のペデスタルと呼ばれる鉄筋コンクリートの土台については、東電による3月のロボット調査で、内側の壁が全周にわたって損傷し、内部の鉄筋がむき出しになっていることがわかりました。

東京電力では耐震評価などを進めていますが、規制委員会では時間がかかる評価の前に、まず、▼万が一、格納容器に穴があいた場合、環境へのどのような影響があるのかや、▼どういう対策がとれるのかについて早急に検討するように東京電力に求めることを決めました。

規制委員会の山中伸介委員長は委員会後の会見で、「(安全上の)リスクは大きくないかもしれないが、万が一、何かが起きた場合には、どういうことが起きる可能性があって、どういう対処法があるのかということは事前に考えておくべきで、東電に早く答えを出させる必要があると考えた」と述べました。