国際メディアセンターにて

カナダの大学生
「われわれのリサーチよりも過去のG7サミットの中では核不拡散が結局、一番優先順位が下になりました。実際に核保有国がここに参加しているわけですが、その国々が核保有しながら核廃絶や核抑止を語るのは矛盾しているといわれることもあります。このせめぎ合いがあるので、首脳がどこまで踏み込んで声明をするかは微妙なところです。総理があえて、この広島の地をサミットの開催地に選んだのは、より踏み込んだ議論がなされることを期待してのことでしょう」

シンガポールの記者
「今回、1つの興味深い点は、”広島” という被爆地で行われることです。できるだけ ”本当の平和のメッセージ” を伝えられたらありがたいと思う」

河村綾奈 キャスター
「 ”本当の” 平和のメッセージとは、”今までの” 平和のメッセージとは少し違ったものだと考えていますか?」

シンガポールの記者
「アジア、そして広島は、第2次世界大戦で不幸な過去を経験しました。だからこそ、再び同じことが起こらないようにとともに考えて、日本はG7の中で唯一のアジアの国として平和に対するメッセージを伝えてほしい」

ドイツのフリーカメラマン
「ウクライナ戦争に鑑みても、広島で起きたことが再び起こりうるということを認識することが大切だと思います」

― G7の声明は、プーチン大統領を抑制することができると思いますか?
「残念ながらG7の声明でプーチンの行動が変わるとは思いません。プーチンの頭の中で何が起きているのか、誰もわからない。書面で何を言っても効力を持たないと思う。最終的には強い国がみんなで話をすることが重要です。しかし、その大前提として平和を望んでいるという前提がなければ、対話は成り立たないと思います」

本川小学校 平和資料館にて

モーリー・ロバートソン さん
(写真を見て)”atomic strike”と書いてますが、煙が上がっているけど、はたしてどれだけの殺傷力があったんだろうという疑問を持つような、遠くから見ているネーミングですね。大惨事が起きているということを自覚していない空軍機に乗った人たちが撮影しているというのが、このネーミングからうかがえます。

河村綾奈 キャスター
リニューアルが行われると、どうしても現実感からかい離するという声もありますよね。それについては、どのように思われますか?

モーリーさん
それについても一長一短で、多少、現実感がかい離しながらも、入りやすさや利便性を向上させることで、インバウンドなどの訪問者の数が増え、より多くの人に原爆の実相に触れてもらえるので、人数を増やすことができます。しかし、それには必然的に「濃さ」を少し薄めていく必要があるというトレードオフがありますね。それは苦渋の選択ですね。だからこそ、実際に資料館に来た方が、一部の方が全てを見てくれることで、より深く感じていただけるわけですよね。

河村キャスター
実際に被爆者の方々がこれからどんどん少なくなっていくと、核を使うハードルもどんどん低くなっていくのではないかと思います。これについては、いかが思われますか?