JNNワシントン支局 樫元照幸 支局長(国際メディアセンター)
まず日本側がですね、岸田総理がことしに入って、いろいろ選択肢が考えられるというふうな形で意欲を示していまして、実際に3月にキーウを訪問しました。それ以降も働きかけが続いていて、それがこういう形で実現したということですね。

ゼレンスキー大統領の側からすると、遠く離れたアジアまで足を運ぶというのはですね、戦時中ですので、かなりのリスクを伴うわけですけれども、G7という大きな舞台を利用して、しっかりと支援をアピールするとそういった機会にしようとしたという、そういう思惑があると思います。

小林康秀 キャスター
以前から広島に来ることは模索されていたんでしょうか?

JNNワシントン支局 樫本照幸 支局長
実は報道陣の間では、どういう形でゼレンスキー大統領が参加するのか。もしかしたら訪日もあるんじゃないかというのが、日本の報道陣だけでなく、世界各国の報道陣の中でも情報が流れていまして、ここに来るまでアメリカ政府の記者会見やブリーフィングでも、たびたび、その質問が飛んだんですけれども、アメリカ政府、いろんな形が考えられるというふうな形で、訪日の選択肢を排除していなかったんですね。それがギリギリの段階でウクライナ側が決断をして、来るということになったとそういう流れですね。

小林康秀 キャスター
移動のためにもかなりハードル高いですけれども、G7各国はどの程度関与しているんでしょうか?

JNNワシントン支局 樫本照幸 支局長
アメリカが支援をしていたというのは間違いないと思います。日米の連携を利用して、ウクライナのの働きかけが行われたとみられます。ただですね、今回、アメリカ軍機で来るのではないかと当初、見られていたんですけれども、一部情報によりますと、フランスの政府専用機を使って移動するとみられるというふうな情報もありまして、そういう意味ではG7のですね、日本・アメリカだけではなく、フランスといった多国間の枠組み・協力を使って今回の訪日が実現するということになりそうです。

小林康秀 キャスター
実際、広島に来て、どんなことをすると現段階でわかってるんでしょうか?

JNNワシントン支局 樫本照幸 支局長
これ、全くわかりません。全て調整中だと思いますけれども、きのう・おととい日ぐらいの時点でまだ、いわゆるどこに宿泊するんだみたいなことも一部情報が流れたぐらいですので、どういうふうなことが行えるかわかりません。当然、G7に対して、それから拡大会議で支援を訴えるということは当然あるでしょう。

それからバイ会談、いわゆる2国間の会談。アメリカはまだ発表になっていませんけれども、おそらく、アメリカ・バイデン大統領との会談が行われるのは間違いないと思われます。

それから岸田総理、さまざまな国との会談も注目されますけれども、今回、インドやブラジルなど、G7とはいわゆるウクライナやロシアに対する距離感が異なる国が今回、訪問をしています。こういった国々に対してどういった訴えをするのか、どういった接触があるのか、会談はあるのか、そのあたりも注目になると思います。