被爆経験者「戦争をやめさせるようにお願いしたい」

被爆地で行われる初めてのG7サミットを特別な思いで見ている人がいます。8歳のとき、学校に向かう途中で被爆した森重昭さん(86)です。
森重昭さん
「校庭で、みんな命をなくした」

小川彩佳キャスター
「遺体が運ばれている?」
森重昭さん
「こういうことが起こった。これが現実」

森さんは長年にわたり、被爆死したアメリカ兵捕虜の調査を続けてきました。その活動が注目されたのは2016年、アメリカの大統領として初めて広島を訪れたオバマ元大統領と抱擁を交わしたことが世界に報じられたのです。各国首脳が広島を訪れることに期待を寄せる一方で、その意義についてこう話します。
森重昭さん
「77年もたってもまだ、核でみんな苦しんでいる。各リーダーの皆さん、人間が生き延びることができるのか、死んでしまうのか。その運命を握ってるのが、みなさんだから。ぜひこのことは肝に銘じて、戦争をやめさせるようにお願いしたい」
小川キャスター
「今回核廃絶の強いメッセージが発せられたとしても、この実効性はどうなんだろうと」
森重昭さん
「たとえそれが実行できないとしても、ずっとそれを言い続けることによって、中国にしてもロシアにしても、聞いてくれないかもしれないが意識はしてくれる。言い続けましょう」