19日にG7広島サミットが開幕。ウクライナのゼレンスキー大統領が来日し、サミットに参加することが明らかになりました。サミットの議題の1つは「核軍縮」。ゼレンスキー大統領の来日は、議論にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
被爆地・広島でG7首脳らは何を感じたのか

各国の記者が注目する中、5月19日に幕を開けたG7広島サミット。19日午前11時ごろ、首脳らはまず平和公園内にある原爆資料館を訪問。被爆の惨状を示す遺品や資料を見学したとみられ、被爆者の小倉桂子さんとも面会しました。

8歳の時に被爆した小倉桂子さん
「爆風によって立っていることもできない、息もできない。そして私は地面に叩きつけられた。そういうのをとても興味深く聞いていらしたと思う」
その後、首脳らは揃って原爆慰霊碑へ。平和公園の訪問はサミットの議題に掲げる「核軍縮」に向けた一歩になったのでしょうか。各国の記者からは…
ドイツの記者
「大切なことは核の侵略に対して、どう対策をとるかですが、ロシアや中国に対して(核の問題が)達成できるのか非常に懐疑的です」
シンガポールの記者
「核・平和という問題は世界全体で考えるべきことですので、中国とロシアの問題にだけ向き合っていても良くないなと」
19日午後2時前、ホテルに場所を移し、本格的な議論が始まりました。

岸田総理
「世界は今『気候危機』『パンデミック』『ロシアによるウクライナ侵略』といった複合的な危機に直面している」
ゼレンスキー大統領が広島訪問 市民は…

ウクライナを巡っては、ゼレンスキー大統領が広島を訪問し、21日の会談に参加することがわかりました。G7首脳はウクライナ支援などについて協議し、首脳声明では、「ロシアへの制裁強化」を表明しました。

ーーゼレンスキー大統領が広島に来ることについては?
広島市民
「戦争の後の復興している現状なども見て、感じてもらえたら良いのかなと」
19日夕方には、世界遺産の宮島に移動した各国の首脳。船で移動した首脳らが厳島神社で待ち構える中、1人ヘリで移動したアメリカ・バイデン大統領が到着しました。
大鳥居を背に記念撮影をするなど、和やかなひとときを過ごした首脳たち。老舗旅館でのワーキングディナーを経て、核軍縮に焦点を当てた「広島ビジョン」を発出しました。

岸田文雄首相(19日午後10時すぎ)
「核兵器国の関与も得ながら、現実的かつ実践的な取り組みを進め、核軍縮に向けた国際的な気運をいっそう高めていきたい」