新型コロナが「5類」となってから初めて「定点把握」によって集計した全国の患者数が発表されました。
医師
「どんな経過ですか?」
発熱した患者
「のど痛いのは落ち着いたんですけど」
医師
「コロナとかインフルエンザとか、ご心配でしたら検査もできますけどどうします?」
発熱した患者
「でもたぶん、子どもからもらった風邪だと思うので」
東京・代々木にある内科小児科クリニック。5月に入ってから発熱患者は1日10人ほどが続いていますが、新型コロナの検査を希望する人は今までの半分ほどに減っているといいます。
みいクリニック 宮田俊男医師
「やはり5類になったということで、法的な強制力もなくなりましたし、(検査の)医療費もこれまでは無料でしたけど、無料ではなくなりましたので」
今月8日に新型コロナが「5類」となってからこのクリニックでは、消毒やマスクなど感染対策はそのままですが、これまで2つあった発熱患者用の診察室を1つに減らしました。しかし、これまで自治体が担っていた軽症患者などの「入院調整」は病院がやることに。
みいクリニック 宮田俊男医師
「直近でも、なかなか高齢の発熱の患者さんを入院させようと思っても、入院調整に1時間かかったり、(今後)なかなか入院ができないことで治療が遅れちゃったりとか、そういうようなリスクがあると思います」
厚労省はきょう、5類に移行して初めて全国の患者の数を公表しました。これまでの「全数把握」から特定の医療機関だけに報告してもらう「定点把握」となり、今月14日までの1週間に報告されたコロナの患者の数は1医療機関あたり2.63人でした。ただ、この数値がどこに達したら「流行入り」なのか。インフルエンザでは決められているその基準が、コロナにはまだありません。では、私たちはこの数値をどう捉えればいいのか。定点把握に関する国の研究班に参加する専門家は…
国立病院機構三重病院 谷口清州院長
「受診行動が変わっていますから、多少のことだと(医療機関に)もう行かない人が増えてきますので、そういう意味から(定点の患者数は)過小評価になる、これは考えておかないといけない。定点の数字で水準を決めるよりも、(入院患者数など)いろんなデータを見て、これは危ないって考えた方が良いと思います」
医療現場からも…
みいクリニック 宮田俊男医師
「実際のところ、コロナの感染者数が全国的にどうなっていってるのか分かりにくくなってきてるので、実際の患者数で増えている傾向なのか注意しながらできるだけ対応していきたい」
“第9波”が起こる前に、拡大の兆候を見極められるか。手探りの状況が続きそうです。
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