私たちの食卓を支える畜産農家が家畜のエサ代の高騰で窮地に陥っています。背景にあるのは、ウクライナ情勢や多くを輸入に頼る日本の食料事情で、政府・与党も対策に向けて動き出しています。
埼玉県入間市にある養豚場。およそ1300頭のブランド豚を飼育しています。
田中畜産 田中良平さん
「いやー厳しいですね、相当・・・」
養豚場を経営する田中さんを苦しめるのは・・・。
田中畜産 田中良平さん
「豚のエサは一応こういうマイロ、トウモロコシ、麦も入っています」
経験したことのないエサの値上がり。
1年前はひと月およそ450万円だったエサ代が、1.5倍のおよそ650万円に膨れあがったというのです。
田中畜産 田中良平さん
「エサの値上げは、農家の私どもの経営に直撃してます。出荷の豚の価格に反映できないと、もう危機的な状況になりますよね」
田中さんの養豚場で使うエサは1日およそ3トン。
その半分はトウモロコシですが、99パーセント以上を輸入に頼るトウモロコシはすでに中国の需要増加や原油高で価格が上昇していました。さらに・・・。
ロシアによるウクライナ侵攻が追い打ちをかけました。
ウクライナは世界第4位のトウモロコシ輸出国。ウクライナからの供給が減った影響などで国際指標であるシカゴの先物市場では、今年1月と比べ、およそ1.3倍に値上がりしています。
田中畜産 田中良平さん
「今度の7月から9月は更に業界の予想だと (1トン)1万円以上あがるだろう。超値上げラッシュです」
岸田総理は4月、畜産農家の負担を補てんする基金の積み増しなどを発表しましたが、19日、自民党はさらに「食の安全保障」強化にむけた提言案をまとめました。
自民党 江藤 拓総合農林政策調査会長
「国を守ることは防衛だけではない、経済だけではない。食の安全保障というのは今後、さらに大きな議題になってくる」
提言案では食の安全保障を「国家の喫緊かつ最重要課題」と位置づけ、トウモロコシや小麦の国産化や備蓄量の見直しなどを政府に求めていて、近く政府に提出することにしています。
田中畜産 田中良平さん
「その他の業界もいろいろ大変でしょうけど、一つはそのスピーディーにいろんな対応をしてもらいたいと、そういうふうなものを強く国などに求めていきたいと思います」
農家の思いは届くのか。政府・与党の実行力が問われます。
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