シリーズSDGs「地球を笑顔にするウィーク」です。後継者不足とコロナ禍にあえぐ岐阜県の温泉地で救世主となっている地熱発電所があります。その理由を取材しました。
岐阜県高山市の奥飛騨温泉郷。東海地方有数の温泉地です。
記者
「こちら温泉の案内図ですけど、白いテープが貼られています。廃業した所なんですかね」
コロナ禍で観光客がピーク時の2割以下まで減り、多くの宿泊施設が廃業の危機に。そんな中、温泉の地熱を生かして再起を図る地域があります。
北アルプスの山々が一望できる中尾温泉。保温効果が高く、湯冷めしにくい泉質が特徴です。コロナ禍から、この温泉を救ったのが地熱発電所から供給される温泉です。
中部電力グループ シーエナジー 西村和哉さん
「こちらが井戸になります。出てきている流体の温度がピークで150度程度」
こちらの発電所では、マグマで熱せられた蒸気と地下水を地下1500メートルからくみ上げて分離し、蒸気の力でタービンを回し発電します。1分間におよそ6000回転するタービンによって最大2000キロワット、1年間におよそ4000世帯が使う電力量を賄うことができます。
通常、発電所で蒸気と分離させた地下水は、枯渇を防ぐために地下に戻しますが…
記者
「発電所の一角で、お湯がでていますね」
この地熱発電所では、くみ上げた全ての地下水を温泉として近くの旅館などに供給する全国でも極めて珍しいシステムを整備しました。毎分およそ1200リットルの温泉水が供給され、時期によっては、中尾温泉全体で使うお湯の最大8割程度が発電所からだといいます。
中尾温泉 内野政光さん
「(Q.この熱水はどんな存在ですか?)宝物です」
「宝物」と呼ぶ理由は、重くのしかかる温泉の維持費です。この地域の温泉井戸の維持管理費は年間およそ1000万円。しかし、発電所から大量のお湯が供給されることで、維持管理費をおよそ3分の1に減らすことができました。
中尾温泉 内野政光さん
「当初は自分たちで(井戸を)掘って、自分たちでなんとか維持管理をしていた。今はそれを発電所が負担してくれる。一手間も二手間も省けて助かっています。(Q.もし地熱発電所がなかったら?)それを考えると、ぞっとします」
温室効果ガスをほとんど排出しないクリーンエネルギーとしても注目される地熱発電。その発電所から出た温泉が、コロナ禍と戦う温泉街の救世主になっています。
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