日本の株が好調です。日経平均株価が5月17日、1年8か月ぶりに3万円台を回復しました。景気のバロメーターとされる株価ですが、現在の株高はどうやら景気とは関係のないところで動いているようです。
<投資家 久保田雅士さん>
「私は4万円くらいはいくべきだと思っている。日経平均は。そういう時代が来ると思っている」
投資歴60年、静岡市在住の投資家、久保田雅士さん。今後さらに株価が上がるのではないかと予想していますが、注目しているのは「外国人投資家」の動きです。
<久保田雅士さん>
「日本人が株を買ってばかりでは株は上がらない。やっぱり外国人の大きな力が入ってこないと(株価は)上がらない」
1年8カ月ぶりに3万円台を回復した日経平均株価。株価が上昇した理由についていろいろな分析がありますが、大きな影響を与えているとみられているのが外国人投資家です。アメリカの金融不安やロシアのウクライナ侵攻で、海外の投資家は消去法で日本株を選んでいるもようです。
株式市場の盛り上がりを受けて静岡市の証券会社では、17日午前から顧客の問い合わせが増えています。
<静岡東海証券 増井康均取締役>
「マーケットが大きく変化する、上げている時だけではないが、マーケットが動く時には、比較的お客さんからの問い合わせは多くなる」
株価が上がったことで売って利益を得たい人の気持ちは容易に想像できますが、投資家たちの買いも増えているそうです。
<静岡東海証券 増井康均取締役>
「株が上がることによって、先高期待というか、(日本の株式の)買いを入れているお客さんも増えている」
専門家は今回の日経平均の回復は、実体経済との乖離(かいり)があると指摘します。
<静岡経済研究所 恒友仁常務理事>
「久しぶりの3万円台ということで明るい話題ではあると思うが、実体を伴っているかとなるとまだまだ疑問がある。確固たる自信を持って『良いよね』という感じではない。今の株価の上昇と国民・県民が感じている景気に温度に乖離があると感じる」
物価の上昇はまだまだ続く見通しですが、インフレに強い資産とされる株は今後も注目を集めそうです。
日経平均株価の推移を表したグラフです。専門家は海外経済の先行きは不透明で一本調子の上昇は考えにくく、欧米や中国の景気減速によって今後、日本の株価が下落する可能性も指摘しています。投資はチャンスとリスクが背中合わせのため、しっかり見極めていくことが求められます。
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