高校生が幸せを届けます。

18日、山形県の山辺高校の生徒たちが春をイメージして作ったお弁当を地域でひとり暮らしをする高齢者に贈りました。

天ぷらを揚げる音。
真剣な目つきで調理する生徒たち。

山形県立山辺高校では、毎年、食物科の2・3年生が地域の一人暮らしをするお年寄りにお弁当を届けています。

学びの成果を発表する場だけでなく、お世話になっている地域の方々への恩返しにもなっています。今年のお弁当のテーマは。

3年生・小嶋寿那さん「今年のテーマは華華(はなばな)というテーマにしました。春なので華やかにしたいと思って」

生徒たちは1か月以上かけて献立を考え、試作を4回も重ねてきました。

3年生・長岡さくらさん「食べてて楽しいとか、見た瞬間“ワッ”と思うような気持ちが込められているというのが分かってくれたらいいなと思います」

3年生・小嶋寿那さん「山菜だったり、彩りをすごく考えたものにしている。健康に暮らしてほしいので塩分を控えて和食がベースなので出汁の味を感じてもらえるように作りました」

完成したのはこちら。

旬のタケノコの煮物や鱒と卵を使ったミルフィーユ焼き、藤の花をイメージした寒天など、22種類の春の味が詰められ、弁当箱を華やかに彩っています。

3年生・小嶋寿那さん「一生懸命作ったのでおいしく笑顔で食べてもらいたい」

今年は生徒の代表が民生委員と一緒に地域を回り、お弁当を一つ一つ大切に配布しました。

地域のお年寄り「楽しみにしてました」

生徒「今回のお弁当です」

地域の方はこのお弁当を毎年楽しみに待っていたようです。

地域のお年寄り「きれいだきれいだ、すごいきれい。塩分までちょうどいい塩梅ですね」

3年生・小嶋寿那さん「今まで高齢者の方と触れ合う機会がなくて(顔が)見えないより見える方が作り甲斐もありますしすごく笑顔でこっちも作っててよかったと思いました。」

この日、およそ270個のお弁当が地域の人の元に届けられました。

お弁当の数と同じだけの笑顔と幸せも届いたことでしょう。