電子機器の部品などに使われる、ガラス繊維のグラスファイバー。このグラスファイバーの分野で日本のトップを走る企業が福島にあります。その企業が、今年創立から100年を迎えました。
「乾杯!」
4月1日、創立100周年を迎えたガラス繊維の大手メーカー「日東紡」。郡山市で開かれた記念のセレモニーで、辻裕一社長は…。

日東紡・辻裕一社長「日東紡のDNAとも言える失敗を恐れないチャレンジ精神をさらに進化させて、次の100年に向けた活動を開始したいと考えている」
積み重ねた100年の歴史。成長の裏には、創業当初からの「チャレンジ精神」がありました。

福島市と郡山市に拠点を置く「日東紡」。ガラス繊維「グラスファイバー」の分野で日本のトップを走るメーカーです。

日東紡のグラスファイバーは、例えば東京ドームの屋根などにも使われています。

日東紡は、今やグループ会社を合わせておよそ2700人の社員を抱える企業に。その半数を県内の生産拠点で働く従業員が占めています。
そんな大企業の原点は…。
日東紡・辻裕一社長「繊維の会社なんだから『何でも繊維にしてみよう』ということで、その精神というのがその後も引き継がれて、さまざまな新しいことを始めてきたことにつながってきたと思う」

1923年、福島市と郡山市に拠点を置く絹や綿などの繊維メーカーとして創業した「日東紡」。当時の経営者が掲げた精神は、「何でも繊維にしてみよう」。

その意気込みは形になり、1933年にパルプ繊維の工業化に日本で初めて成功します。そして、そのチャレンジ精神は「グラスファイバー」に結びつきます。