生まれつきの性別で固定化された「男だから、女だから」といった区別をなくす「ジェンダーレス」は、SDGsの目標の1つ「ジェンダー平等を実現しよう」にもつながる考え方です。特にファッションなどの分野で取り組みが進んでいて、スカートだけだった女性の制服を廃止したり、男性のスーツも含めて自由化したりする動きが、今年度はさらに広がっています。



◆若手のボトムアップで自由服装


RKB本田奈也花「白シャツやスニーカー、色彩も豊かで明るい印象を受けます」

福岡市に本社を置く西部ガスは15日から、従業員の業務中の服装を自由化しました。男性、女性ともにスーツや革靴にこだわらず、ジャケットやスニーカーなどカジュアルで動きやすい服装を選べます。

西部ガス社員「基本的にスーツしか着ていませんでした。今はリラックスして仕事ができるようになった」
「服装を選ぶのに朝少し悩んでいつもより時間がかかりました」
「仕事終わりにそのままプライベートを楽しめるようになるかな」
「取引先の人がボタン良いですねと話しかけてくれて、仕事以外のところでコミュニケーションも増えた」

西部ガスは4年前、それぞれの支社にあった「お客様窓口」を本社に集約したのをきっかけに、ジェンダーをめぐる社会の動きも踏まえて女性社員に設けていた制服を廃止しました。働き方改革もあり、若手社員が服装のカジュアル化を提案。3年前から、毎週金曜日を「カジュアルフライデー」にして、社長以下希望する社員が自由な服装で仕事をしていました。この取り組みが好評で、通年にしてほしいと希望する声があがっていたということです。工場や現場での作業中や、取引先に会うときなど、TPOに合わせた服装が必要な場面もありますが、それも含めて15日からは自己判断になります。