「“日本の軍国主義”と戦った“中国の戦士”の偉業を忘れない」中国依存の表れか?
山本恵里伽キャスター:
プーチン大統領の演説、約10分間行われまして、ウクライナ侵攻を正当化しました。
演説のポイントは…

▼私達の祖国に対して、“本物の戦争”が繰り広げられている。
▼欧米は、社会を分断している。
▼“日本の軍国主義”と戦った“中国の戦士”の偉業を忘れない
東京大学先端科学研究センター 小泉悠 専任講師:
全体としては、以前から言ってることとあまり変わりなくて、西側がウクライナを操って、我々に対して戦争を仕掛けているんだという構図です。
けれども、その中で日本が出てきたのは割と珍しいなと。2015年の習近平国家主席が、モスクワに来たときに出したことはあるんですけども、今回はそうではないのに日本が出てきて、それと対比する形で中国を持ち上げてるってことなので、やはり中国に対する依存が高まっているのかなと思いました。

もうひとつは、プーチン大統領が演説した場所の真後ろにドローンが落ちてきているんですよね。にも関わらず、そのドローンの話を一切していない。ちょっとぐらいあってもいいんじゃないかと思ったんですが、そういうことを全く言っていない。この件に関しては依然、真相はよく分からないのですが、あまり話題にしたくないらしい。

小川彩佳キャスター:
それは、どういった可能性が挙げられるんでしょうか?
東京大学先端科学研究センター 小泉悠 専任講師:
最初、私はロシア側が自作自演で、例えば核を使うとか、動員をするとか、そういうことを正当化するためにやったんじゃないかっていうことを少し考えた。あれから6日間、一切言及していない。そうしますと、どうもこれは、ロシア政府としても不測の事態があって、かといって、それに対してあまり過激な反応をすると、何が起こるかわからないので、できれば、もうなかったことにしてしまいたいと言ってるようにちょっと見える。
これから先、何かを言い出す可能性もあるんですけど、戦勝記念日でも全く何も言わなかったとすると、なかったことにする可能性が高いかなと思います。