日常が戻るひとつの節目を迎えていますがそうはいかない場所もあります。
高齢者施設です。

感染対策を続ける現場を取材しました。

中澤樹記者
「周南市のデイサービスセンター『こもれび苑』に来ています。こちら中を見てますと、職員全員がマスクをつけています。対策緩和の動きが進む中ですが、これからもこれまで通りの対策が続けられるということです」

「こもれび苑」では、マスクの着用に加えて、定期的な換気やこまめな消毒などを当面の間続けることにしています。

こもれび苑介護職員 小田祥子さん
「(利用者)みなさまの命を守るという上では、(感染対策を)続けていくのは、しかたないかなと思っていますし、自分の身を守る上でも、やっぱり5類になったから、人の行き来が激しくなるからと言っても、やっぱり油断はせずに、継続していきたいと思っている部分です」

高齢者は新型コロナウイルスに感染すると、重症化しやすいとされています。

県によりますと、県内ではこれまでに757人が感染して死亡し、そのほとんどが高齢者でした。

新型コロナは、8日から5類へと移行されました。

ただ、これからも変異を繰り返す可能性はあり、感染力や毒性の強弱が読めないウイルスそのものに変わりはありません。


中澤樹記者「このたくさんあるものはなんですかね?」

施設の一室には、検査キットなどの対策グッズが備えられています。

こもれび苑などを運営 こもれびの杜 岩崎卓哉管理企画課長
「われわれのような介護職員に対しては、週2回の検査を義務づけると言いますか、(国や県から)協力のお願いがきてまして、我々も去年10月からずっと週2回、職員全員がこれをやって(検査をして)コロナの陰性を確認しながら仕事をしているというような状況。」

記者「これはちなみに5月8日以降はどうなるんですか?」

岩崎さん
「5月8日以降も結局今のところ、ことしの9月末までは、(検査を)やってくださいという通達が来ておりますので、我々も少なくともそこまでは続けていくようなかたちになります」

また、この施設では面会を原則禁止としていましたが、5月15日から再開します。

ただ、3回のワクチン接種や時間は30分以内などの制限付きです。

厳戒態勢はこれからも続きます。


岩崎卓哉管理企画課長
「やっと世の中がふつうに戻る第一歩だというふうに認識してますけども、やはり、その一方では高齢者、そして、高齢者の皆様の中にも、我々のご利用者は基礎疾患をお持ちの方が大半ですので、世の中はその分だけ危機感が薄れてくると、やはり、我々とすれば逆に『脅威』が大きくなるんじゃないかなと危惧しているのが正直なところです」

戻りつつある日常と継続が求められる感染対策。

そのはざまで警戒を続けます。