これまで新型コロナウイルスの患者を受け入れてきた病院に変化はあるのでしょうか。新潟南病院の渡部裕院長は「5類移行後の医療提供体制は『これまで通り』になる」と話しています。

【新潟南病院 渡部裕院長】
「病気自体は変わらないので、もちろん医療としてやることは変わらないです。入院が必要でない患者さんについては抗ウイルス薬を処方するとか…。症状に合わせて薬を処方するというのは変わらない。患者さんの安全を第一に、周りの医療機関と相談しながらやっていく」

新潟南病院の発熱外来は病院の外に作った特設の小屋で診察していますが、5類への移行後も院内感染やスタッフの感染を防ぐため、院外での診療や防具服を着用しての診療を続ける予定です。

一方で渡部裕院長が懸念しているのは、最近の新規感染者数の増加傾向です。
5月2日には2カ月半ぶりに、新潟県内の新規感染者が500人を超えました。

【新潟南病院 渡部裕院長】
「マスクも外すようになってきていますし、社会活動もかなり戻ってきてます。それに伴って感染も拡大するという時期がまた来るのかと思います」

2022年の夏には、新潟県内でも1日4000人を超える波がありました。
またこのような爆発的な感染状況になった場合にはどうなるのでしょうか?


【新潟南病院 渡部裕院長】
「感染者が増えて医療現場がひっ迫してきたら行政が調整してくれることもあるかもしれないが、基本的には自分たちで対応する。問題は、入院が必要な人をどう見分けていくのか。新型コロナウイルスだから即入院ではなく、本当にこの人は入院が必要なのかどうかと見分ける能力が我々医師には求められる」

医療機関も模索しながらの5類移行。

街の景色は戻りつつありますが、この新型コロナウイルス感染症は「決して一般的な病気ではない」と認識しながら行動する必要が私たちにも求められます。