「部活の地域移行」において指導者には大きな責任が伴います。

4月末の土曜日、屋代高校附属中学校で行われたのは、千曲坂城クラブの卓球専門部の練習です。

地域の5校のうち3校にある卓球の部員、あわせて76人のうち19人が一緒に練習しています。
【参加した生徒は】
「普通の班活の練習より高度な練習ができて楽しいです」
地域の卓球連盟に所属する9人と教員1人のあわせて10人が、指導者を務めています。
【卓球専門部・五十嵐健二さん】
「自分たちが頑張った分地元の中学生が強くなるのかな成長するのかなと。中学校時代に卓球をやっている子が増えれば、千曲坂城管内盛り上がるのかなと」

普段は千曲市役所で働いている五十嵐健二(いがらしけんじ)さんが、クラブで指導するのは月に3回から4回で信頼関係を築くことに難しさを感じています。
【卓球専門部・五十嵐健二さん】
「教育的な部分という所非常に不安があります。普段学校でどんなふうに過ごしているのかというところをラップして見れませんので、卓球の中だけでどのように接すればよいのかが難しいのかなと思っています」
さらに、体制の維持にも課題があります。

千曲坂城クラブでは、生徒から年会費3000円を徴収しています。
800円は保険料で、残りのほとんどが指導者の謝金に充てられます。
【千曲市教育委員会山・根義夫指導主事】
「非常に財政的には厳しいと思います。指導者の謝金もこれからどんどん増えていくわけですよね。休日の(指導)回数も増える、そして今度は平日もやっていくということであれば」
運営費は、年会費のほかに、市と町からの補助金で賄っています。

2023年度の予算ベースでおよそ1800万円を計上していますが、クラブ側は、国や県の支援が欠かせないと訴えます。
【千曲市教育委員会山・根義夫指導主事】
「全てのこどもたちにスポーツ文化芸術活動を保障していくということを最も大事にしている。会費が高くなると、経済的な状況でその活動に参加することができないということが出てくると思う。それは絶対に避けたいと私たちは思っています」
将来的には休日だけでなく平日の活動も見据える千曲坂城クラブ。
国や地元が課題に対応しながら、「地域移行」への環境を整えていく必要があります。














