元自衛官で現職時代に受けた性被害を実名で訴え続けてきた23歳の五ノ井里奈さん。子どもの頃から柔道に打ち込んできましたが、大好きな柔道の最中にも性被害の経験が「フラッシュバック」することがあると話します。それでも、五ノ井さんが声をあげ続けるのには、ある想いがありました。

“柔道で笑顔に” 女性向け教室を主催

元自衛官 五ノ井里奈さん(23)
「おはようございます。めっちゃ眠いたいです」

――何時起きですか?

五ノ井さん
「これを作っていたんですよ、(柔道教室に)参加される方に。メッセージを全部手書きしたので、手が腱鞘炎になった。夜中の3時までやってました」

4月2日、横浜市内。五ノ井さんは、自らが主催する「女性向け柔道教室」に向かっていました。

五ノ井さん
「柔道を通して、みんなと仲良くなって、楽しくきょう一日を過ごして、笑顔で帰っていただきたいなと思うので、きょうはよろしくお願いします。ちょっと緊張しているので、すみません」

参加者の中には、性被害を受けた人や、引きこもりだった人など、過去に苦しい経験をした人もいると言います。

――なぜ柔道体験会を開こうと?

五ノ井さん
「私が世に出て告発してから、落ち込んだときも、柔道に励まされてきていたので、柔道を通して、いろんな人が集まって、笑顔で帰ってもらえるような柔道体験会をどんどんしていきたいなと」

「柔道は投げるだけじゃなくて、投げられて、そこから“立ち上がる強さ”っていうのが大事なので、立ち上がる強さっていうのを感じてもらえたらと」