はじめに ~ 統一地方選について

第20回統一地方選挙が終わりました。自治体や議会の代表を選ぶ、有権者にとって最も身近な選挙ともいえるでしょう。

戦後、新しい憲法の施行を前に始まった、同じ日に一斉に地方選を行うというこの制度ですが、各自治体の首長の辞任、議会の解散などのいろいろな事情で、選挙期日がずれるところも出てきて、全国の統一率は28%と3割を切っています。

それでも東海三県では、すべての3県の県議会議員選挙、9つの市長選挙、8つの町村長選挙、35の市議会議員選挙、32の町村議会議員選挙が行われました。

地方政治に私たちの意思を反映させるという意味では、その重要性は失われていません。

CBCの出口調査

今回の選挙で、わたくしどもCBCは、そのごく一部とはなりますが、4月9日の前半戦で、期日前投票と選挙の当日、愛知県と岐阜県の一部自治体(名古屋市千種区・東区・中川区、岐阜市、多治見市)で、CBC担当記者や地域のスタッフらが、935人の投票を済ませた有権者のかたに出口調査を行いました。

実は、CBCは、2003年の第15回統一地方選挙から、規模の大小はありますが、国政選挙を含め、CBCの放送エリアである東海三県の選挙で、何らかの独自出口調査を行ってきました。ちょうど今回の統一地方選挙で、20年の節目を迎えたことになります。
この場をお借りして、改めてCBCの出口調査にご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。

出口調査から統一地方選を振り返る

わたくしも、今回を含め、これまでの各種選挙で、実際に出口調査を行ってきました。
今回の調査では、ご協力いただいた有権者のかたから、出口調査はどのように使うのですかとの質問も直接いただきました。
その際、「選挙翌日のニュース番組などでお伝えします。また、選挙報道全体の参考にしています。」とおこたえし、実際に多治見市長選挙の出口調査の結果について放送の中でお伝えしたほか、様々なデータを選挙報道にいかしました。

これに加えて今回は、皆さんからいただいた貴重な声をさらにお伝えするため、本稿で、あらためて今回のデータから、大きく3つの視点で選挙を振り返ってみることにします。