手書きした内容を電子カルテに…1人の情報に「30分かかる」現実
「入院するときにはどんな手続きが必要ですか?」
(藤田医科大学病院 受付担当者)
「こちらの確認表を、患者様自身に記載をしていただいている」

まずは患者やその家族が、紙に手書きで身元や症状など基本情報を記入します。
CBCテレビ「チャント!」の大石邦彦アンカーマンが記載してみると…
「いまこれ何分くらいかかった?3分!かなり集中して書いたが3分。しかも質問しながらですが、『ここ分からないです』とか聞かれることもありますよね」
(藤田医科大学病院 受付担当者)
「あります。いつ手術をしたのかなど分からない方もいますので」

そしてこの情報を、患者ごとの電子カルテを開いて、1つずつ手作業で入力していきます。
医療事務の担当者が、病院内の電子カルテにパソコンで入力し直します。ミスがないよう再度聞き取りをしながらのため、1人あたり、30分ほどかかることも。
(大石アンカーマン)
「1日何人くらいこういう作業を行う?」
(藤田医科大学病院 入力担当者)
「70人前後です」

受付での患者による手書きが一人3分とすると、70人で210分。
3時間以上が二重の作業になっているんです。

医師も、手書き文化のわずらわしさを実感しています。
(藤田医科大学病院 水谷泰彰医師)
「この紹介状の場合、薬を10種類以上飲んでいる。神経の病気の人は結構(薬の数が)多いので、これを1個1個手作業で入れることになる」
かかりつけ医が作った紹介状のデータも、医師が電子カルテに入力しなければなりません。
(藤田医科大学病院 水谷泰彰医師)
「病歴が長い方、薬が多い方、症状が重い方は入力に時間がかかる」
さらに、ほかの病院へ転院依頼をする際は…なんとファックスを使用しています。