横須賀市「チャットGPT」全国初導入 アイデア創出にも

チャットGPTを使おうとする動きは自治体でも…。

横須賀市は20日、全国で初めて役所の業務にチャットGPTを試験導入しました。どう使うかというと…

横須賀市デジタル・ガバメント推進室 青木伸広さん
「横須賀市では毎年ウインドサーフィンW杯が開催されるんですけど、『キャッチコピーを10個考えてください』とチャットGPTに入れると…」

わずか10秒ほどで答えてくれました。例えば…
『ウインドサーフィンの祭典が、横須賀に降臨!』

職員が気に入ったのは…

横須賀市デジタル・ガバメント推進室 青木伸広さん
「『海と風のアンサンブル』こういうワードは思いつかない。職員が考えるとなると、何人かでいろいろ案を出して、結構な時間をかけて出すんですけど、案出しにも簡単に使えるかなと」

横須賀市は、ほかにも▼広報文の作成や▼議事録の要約などで活用し、職員の業務効率化を図りたい考えです。市長は…

横須賀市 上地克明市長
「私は表に職員出て頂きたい。事務は全てAI、ICT(情報通信技術)に任せるべき。(職員は)人に向き合った仕事を最優先にしてもらいたいと思っている」

横須賀市では、情報管理を徹底するため▼個人情報や▼機密情報の入力については禁止しています。1か月ほど試験的に使い、実用性を検証し、問題がなければ使用を続けるということです。

「公明・山口那津男とは?」チャットGPTの答えは…

一方、政府からも国会答弁の作成などにチャットGPTを活用していこうという声があがっていますが、正確性に疑問を呈したのは公明党の山口代表です。

公明党 山口那津男代表
「このチャットGPTを使って『山口那津男とは?』と調べてみました。『日本の哲学者で東京大学の名誉教授である』と、こういう回答が出てきました。もう1つ『公明党の山口那津男とは?』というふうに問いかけてみました。『そのような人物は存在しません』。こういうふうに回答が出てきました」

山口代表は「課題を検討する必要がある」と指摘していました。

日本だけでなく、世界で注目されるチャットGPT。政府は5月のG7広島サミットでAIの活用や規制などについて議論する方針です。

小川彩佳キャスター:
公明党の山口那津男さんは認識されていなかったというChatGPTですけれども、宮田さんは活用していますか?

宮田裕章(データサイエンティスト)慶応大学医学部教授:
毎日使っています。ただ、公明党の山口さんもおっしゃっていたように、正確性に課題があるんですよね。一方、要約には抜群の力を発揮します。ある程度の文章を入れて400字に要約するとか、あるいは子どもにもわかりやすく、などには強い。

一方で、ファッションで使ってみたんですけど、『今、気持ちが沸き立つ服』的なところはまだ厳しい。なぜかというと、データが数か月遅れなんですよ、なのでファッションの醍醐味である『今、沸き立つもの』には遡及できない。

ただ、これからアップデートの速度や正確性を担保するものなど改善されていくので、今は未来から見てどう使うかというところを考えるフェーズかなと思います。