「心臓が、寝ている間に止まっちゃうんですね 診断してもらった時には、一晩で5秒、6秒、3回止まっている時間帯があって ちょっと尋常じゃないと」


心臓が一時的に止まる「完全房室ブロック」という病気です。


「毎日、寝るのが怖かったですから。本当に『もしかして、朝起きたら死んじゃうんじゃないかな』と思って」

「(走れなくなるのでは、という気持ちもあった?)「ありましたよ、こういう病気だと診断されたときにはそう思いましたね、心臓ですからね」


医師の強い勧めで手術を受け、ペースメーカーを入れた北岡さん。


それでも、走ることをあきらめませんでした。

「入院して1日、2日経った頃 病室の中でうろうろしている間に、これもしかしていけるのかなって」

思い切って医師に尋ねたところ、「走ってよい」との答えが。

北岡さんは、手術から1週間後の退院当日からトレーニングを始め、再び走り始めました。


妻の清恵さんは。
「(走るって)言うだろうなって思ったし 言い出したら誰の言うことも聞かない性格なので…」


退院から4か月後には長野マラソンに出場して完走。

その後もペースメーカーが入ったまま、毎年長野マラソンに出場し、6年前の2時間台目前の自己ベストにつなげました。


2020年と21年、大会は新型コロナで中止に。
去年は感染予防のため出場を見送り、今年は北岡さんにとって4年ぶりの舞台です。


「4年ぶりですから、ある程度きちっと走ってこないといけないかなと思ってますので、めちゃくちゃ不安です」

「特に目標ってないんですけど、今58歳になっちゃいましたので…60歳になった時にサブ3というのを目標にして、この2年間で何とか元に、3時間12秒を出したころに体を戻していきたいなと思いますね」


長野マラソンは23日、号砲です。