
保険適用や先進医療の一部助成で、費用面の課題は見直されつつありますが、その一方で、仕事と不妊治療の両立の難しさは改善されないままです。

不妊体験者を支援するNPOのアンケート調査によりますと、仕事と治療の両立は困難と回答した人が95・6%。そのうち働き方を変えざるを得なかった人のおよそ半数が退職を選択しています。

「頻繁かつ突然の休みが必要なこと」「通院スケジュールを立てるのが難しい」「まわりに迷惑をかけるのが心苦しい」などが主な理由です。
治療開始から8年後に待望の長男を、そして去年次男を授かった不妊治療経験者の
女性は「採卵日が近づくと頻繁に病院に状況をチェックしてもらいに行くから日にちも時間も結構とられてしまう。働かないとお金もない。でも治療費はどんどんいるのが現状。」と話していました。さらに、会社では不妊治療のことを話せず、仕事と治療をなんとかやりくりしていたため、「(治療の自己)注射の時間が決められているから”今なら打てる”という時間を探して会社のトイレで注射をする日々があって…。誰にも話せない出口が見えないトンネルの中にずっといる気持ちでした」と。

少子化が止まらない中、子供を産みたい人が妊娠・出産しやすい社会に。仕事と不妊治療の両立は喫緊の課題です。
井上院長は「子供を産みたいという人が治療を普通に受けられて安心して子供が産めるように社会的な社会的な認知が絶対に必要だ。」とおっしゃっていました。














