青森県内各地で桜が見頃となり、今年は久しぶりに花見を楽しんだという人も多いのではないでしょうか。この花見の時期に旬を迎えるシロウオとトゲクリガニ。実はその春の風物詩に今年はある異変が起きています。

青森県では、花見の時期に旬を迎える体長4センチから5センチセンチほどのハゼ科の魚「シロウオ」。このシロウオを生きたまま食べる「踊り食い」を楽しみにしている人もいるのではないでしょうか。

ただ、今年は県内各地でシロウオの水揚げ量が少なく春の風物詩に異変が起きています。シロウオ漁が盛んな場所の一つ青森県外ヶ浜町の蟹田川では資源回復のために漁を休んでいましたが、今年2年ぶりに再開しました。

※今野 七海 記者
「去年休業していた蟹田川のシロウオ漁、今年は復活しましたが、簗は3基しかありません。」

※シロウオ漁師 蝦名 孝文さん
「前はこっちも(簗が)4軒、あっちも4軒あったが今はもう3軒しかやるところがなくなって」

1991年5月の蟹田川の様子です。シロウオ漁に使う「簗」と呼ばれる足場が川の両岸に並び盛んに漁が行われていました。ところが漁師の高齢化が進んで後継者もおらず、待ちに待った漁の再開も簗は3基にとどまりました。

一方で、蟹田川沿いにあるシロウオを提供する飲食店はコロナ禍で休業していましたが、4月22日からの4年ぶりの営業に向けて着々と準備を進めています。物価の高騰の影響から料理の価格を1品につき100円前後値上げすることとなり、この日は伝票の修正に追われていました。それでも従業員たちは久しぶりの営業に期待を寄せています。

※かにた川 沼田暢子さん
「みんな子どもたちも若い人たちもきゃっきゃきゃっきゃ言いながら写真を撮りながら“踊り(食い)”とか喜んで食べている姿を見ると私たちもうれしくなるし、そういう場面がまた増えればいいなと思います」

名物シロウオの「踊り食い」は700円で販売されます。ただ、「かにた川」にシロウオを卸している漁師は不安を口にします。

※シロウオ漁師 蝦名 孝文さん
「シロウオそれまで持つかな。取る人も半分以下、量も揚がらない。去年おととしも25日あたりで(シロウオが)のぼらなくなっている。」
Q.早くなっているんですか?
「そう。終わりが」

シロウオは春になると卵を産むために海から川へ上っていますが、その時期は年々早まっていて、蟹田川ではここ数年不漁が続いています。シロウオで有名な青森市にある野内川でも去年に引き続き2年連続でシロウオ漁を中止していました。春の風物詩は取りたくても量が少ない、漁師がいないという課題に直面しています。