日本全国の音を通して、アナログの音でふるさと起こしを

長年にわたり、オルゴールの研究に勤しんできた岩満さん。その中で、ある信念が芽生えてきたそうです。

(岩満國吉さん)
「一番のメインは、日本全国の音を通して、アナログの音でふるさと起こしをする」

「地域おこし」をテーマに作られたオルゴールがこちら。

(記者)「これ?水車?」
(岩満さん)
「水車になってるんですけど、水をくみ上げて、本当に回って、水の力でオルゴールを鳴らしています」

水車の横のスペースは季節の行事のほか、その土地ならではのお祭りなど、ふるさとを連想させる人形や物を置くことができます。

(岩満國吉さん)
「水車の回るところを見ていただいて、日本の心みたいなところを皆さんに取り戻してもらったり、あるいは、若い人に、50年前、100年前、200年前はこういうことがエネルギーだったんだ、そういう意味の文化みたいなことを感じてくれたらいなと思う」

また、「地域おこし」に関して、こんな取り組みも・・・
都城市の歌「希望にみちて」をオルゴールで奏でるという新たな取り組みを始めています。

(岩満國吉さん)
「町の歌、町のリズム、町でないとない独特な音、そういうものをオルゴールの構造を使って、そして、ふるさとの木でつくる。それが一つのふるさとのブランドになって、人生一人ひとりの思い出おこしの道具になればという気持ちがいっぱいなんです」

忘れられない思い出とともに人生に彩りを「五感に響く楽器」

さらに、岩満さんは、保育施設や福祉施設などで、カード式オルゴールの譜面を制作するワークショップにもおよそ20年前から取り組んでいます。

(岩満國吉さん)
「子どもたちのイメージをこういう紙に書いてもらって、勝手に穴開けてもらって、そうすると音がでるびっくりした顔されるので。要は、自分たちが作ったことになるそれもありだなと」

岩満さんが目指しているのは、「五感に響く楽器」。
そっと心に寄り添うオルゴールの音色が、忘れられない思い出とともに人生に彩りを与えてくれます。

(岩満國吉さん)
「思い出を思い直すようなことをアナログの音を通してしたらいいんじゃないかなと思って。人間というのは、未来に向かってるというよりも、思い出作りが人生だっていう風に、オルゴールを作り出してここ20何年か前から気付いたんですよ」

※MRTテレビ「Check!」4月18日(火)放送