「根腐れ」している木の見分け方

「根腐れ」とは、土の中の水分が多すぎて、根っこが酸欠になって呼吸できずに枯れてしまう状態のことを言います。
≪根腐れしていそうな木の特徴≫
▼葉の変色や、落葉の季節でないのに落葉している
▼きのこなどが生えている
▼土にカビが生えていたり、土が湿っている

上田氏によると、
「直径20センチから30センチくらいの木であれば、ゆすることで根腐れを確認できる。根腐れしていると簡単に揺すれてしまう。ただ、大木の場合は、幹がしっかりしているので、総合的な判断になる」
ということです。
恵俊彰:
今回のような大きい木は、見分けるのは難しいんですか?
登山ガイド 上田洋平氏:
難しいと思います。しいて言えば今回、苔が生えていたので、その辺を見て何かちょっと怪しいなと感じるくらい。これだけの幹が折れるのは、本当にないことです。
弁護士 八代英輝:
見分けるのは難しいなと思いますね。特に管理されてるキャンプ地ですから、キャンパーの安全を配慮する義務が事業者の方にありますので、やはりテントを張っていい場所は基本的に安全だというふうに受け止められると思います。
テント設営時のポイントは?
≪樹木に囲まれた場所でテントを張る際の注意ポイント≫
▼周りの樹木の強度を確認
▼風の影響を受けにくい場所を選ぶ
▼傾斜や窪地を避ける
恵俊彰:
木の近くにテントを張ること自体はよくあることなんですか。
登山ガイド 上田洋平氏:
本当によくあります。むしろ夏は樹林帯の中にあると日陰になって涼しいということで、一般的に樹木のまわりに張ります。
また、今回は低気圧が伴う前線の通過によって、倒れた前日にかなり雨が降っていたんです。そういった面で倒木のリスクが高まっていたと考えられます。
恵俊彰:
テントを張る際に気をつけるのは、天候の確認とかもあるんでしょうけども、今回の件を受けて改めて「根腐れ」を気にしなければいけないんでしょうか?
登山ガイド 上田洋平氏:
一般的に管理されているオートキャンプ場であれば、そこまでしないのが普通だと思います。特に一般の方では判断が難しいです。
恵俊彰:
ただ、自分たちで情報入手をしなきゃいけないわけでしょうし、改めてキャンプの怖さ、自然の中にいるということを感じますよね。
落語家 立川志らく:
管理されたキャンプ場で起きた事件なので、キャンプ場の責任がどのくらい問われるのかもちょっと気になりますね。
弁護士 八代英輝:
もちろん予測可能性があったかどうかというところも含めて、刑事・民事含めて、捜査の対象にはなると思うんですけれども、上田さんも言われたように、相当レアなケースだと思うんですよね。事業者が果たして予測できたかどうかという部分もあります。
ただ一度こういった事故を経験した以上は、大木があった場合は近くにテントを張るのは注意した方がいいということを、我々も覚えた方がいいと思いました。
恵俊彰:
レアなケースですが、こういうことが起こり得ると認識しておく必要がありそうですね。
(ひるおび 2023年4月17日放送より)