3人目は「脚を取り押さえた漁師の男性」

―――男性は最前列にいた。「カラン」と投げ込まれたものに気づき、逃げようと踵を返して後方に向かったが、知人の漁師が男を取り押さえる様子を目撃し、とっさの判断で確保に加わっていた。
僕は最前列で見ようと思っていて、岸田総理が前に歩いて来て、ちょっと喋った後、後ろを振りむいたときに「カランカラン」と上から「爆弾」が降ってきた。それを見て、僕は振り返って後方に歩いていった。
そしたら、(最初の漁師の男性)が取り押さえている人がおったので、僕もちょっと脚を押さえた。後ろに逃げようと思ったが、そういうことになってるなんて思ってもなかったから、こいつ絶対犯人やと思った、足をバタつかせていたから つかみに行った。最初は 離せみたいなことはしてましたけど あとはじっとしてました。
その時、まわりの様子は、ざわざわしていて、なかなかああいうときは 逃げようとしないんですね。怖かったですけど 野次馬根性で 見てようとしてたんちゃいますか。
―――投げ込まれる前の現場の雰囲気は。
初めて僕も岸田さんを目の前で見れるから 楽しみでした。雰囲気はみんなそんな感じで岸田さんが田舎に来てくれるから、って思いきや「カランカラン」ですからね。
―――火がついていたか。
煙ですね、導火線があるから、それに白い煙、花火みたいな感じで、すぐまずいと思いました。2-3m先あたりに落ちたので、爆発したら危ないと、すぐに後ろ行こうと思ったんですけど漁師さんが羽交い絞めにしていた人が後ろにおったから、「もう逃げてる場合ちゃうわ」とは思いませんでしたけど、すぐ行きました。
―――何も考えずにですか。
何も考えずにですね。去年、安倍(晋三)さんの事件があって、家で話しあってたんですよ。実際あの場にいたら自分って逃げるんかな、どうなるんかなという話をしていた。でも、まさかね。いっしょに取り押さえないという気がでてきて、怖さはあんまりなかったですね
―――起こったことについては。
ショックですね だいぶショックです。まさか地元でこういうこと起こるって、ショックしかないです。














