「具体的にどうすればいいの?」とにかく増え続けている問い合わせ

制度開始まで半年を切り、岡山市中区の税理士事務所には、顧客などからの問い合わせが増え続けているといいます。

(税理士・守井照久さん)
「昨年からインボイス制度がどういうものかということをお客様に説明して、具体的にどういう風に進めていけばいいのか、ということをご相談を受ける件数が増えてきように思います」

守井さんはインボイス制度の開始は、「フリーランスの事業者」と「発注元の企業」双方にとって大きな負担となる可能性があると言います。

(税理士・守井照久さん)まず・・・
①課税事業者(発注元)の方は事務負担が増えるということが想定されます。そして
②免税事業者(フリーランス)の方がインボイスの発行事業者になった場合(登録した場合)、「今まで納めていなかった消費税の納税の義務を負う」ということになります。

この際に、「免税のままでいた(インボイスを登録しなかった場合)」とすると、取引先から値引きを要請される可能性があるので、ここも気を付ける必要があると思います」

フリーランスに発注する企業の「事務作業」が大幅に増える??

【解説】
このインボイス制度、ぱっと聞いた感じではちょっと難しいかもしれませんが、つまりは、インボイス制度が始まると、例えば・・・

・「フリーで働いている、年間の売上が1000万円以下の人たちは消費税を納税しなくてはいけない」
・一方で「インボイスにフリーの人が登録しなかったら、発注元の企業の納税額が増える」というものなんです。

そしてこのインボイス制度は、「フリーランスの方の納税額が増える」というだけではありません。

さらに大きな話にここからなります。フリーランスの請求書の発行や発注元の企業の請求書受領後の確認に際して、「事務作業が大幅に増える可能性もある」といいます。そもそもなぜ国は、この「インボイス制度」を導入するのでしょうか?専門家に聞きました。