◆国のリスト公表が1月下旬では…
園の担当者によりますと、国がガイドラインに適合する安全装置のリストを公表したのが、今年の1月下旬。福岡県から補助金の案内があったのは2月になってからで、年度内に補助金を利用するためにはわずか2週間で申請を完了しなければなりませんでした。
さらに、そもそもガイドラインに適合する装置が少ない上、半導体不足などの影響で製品の生産が追いついておらず、4月までに設置が間に合うか最後までわからない状況だったと話します。

学校法人福岡雙葉学園 山村貴志さん「安全装置のリストが公示されてからアクションを起こしたが、その時点からメーカーにはかなり引き合いの声が多くあがっていて、われわれとしてもモノが入るのかは最後までギリギリのところでわからないような状況が続いていた」
◆間に合わなかった保育園は

川崎町にある保育園です。2月下旬には装置の販売会社に購入の連絡をしたものの、4月からの導入には間に合いませんでした。
すみれ保育園 渡辺幸子園長「見積もりを一回取ったんですけど、たくさん発注があっていて大変なんですということで、子供たちも保護者にも安心につながるというところでは早いほうがいいかなって、自分たちとしては早く動いていたつもりではあったんですが」

装置が園に届くのは6月になるかもしれず、それまでは人数確認を徹底するほか、ブザーなどを活用して対応する考えです。
すみれ保育園 渡辺幸子園長「暑くなる前に取り付けたいという気持ちがあったので、安全装置が来るまでは徹底していきたいなと、安全管理態勢をですね、みんなでさらによりよく改善していきたいなと思っています」

国は安全装置の設置を義務化するにあたり、1年間の経過措置を設けているため装置を設置していなくても今年度中は罰則を科されません。一方で、「ガイドラインに適合する製品は増えつつあり、夏までには装置が各園に行きわたると見込んでいる」として、気温が上がる6月中の設置を促しています。