園児が送迎バスに取り残され死亡する事故が相次いだことを受け、4月から送迎バスに安全装置を設置することが義務づけられました。しかし、国がガイドラインに適合する安全装置のリストを公表したのは1月下旬、半導体不足も重なって設置は思うように進んでいません。



◆3月に導入した幼稚園


福岡市中央区にある幼稚園です。

福岡雙葉小学校附属幼稚園 小松未央子教諭「エンジンを切るとブザーが鳴るので、子供たちがいないか確認しながらバスの後方に移動します。ボタンを押すとベルがとまります。後ろに戻って子供たちがいないか確認しながらまた後ろに行く」


子供の置き去りを防ぐ安全装置を3月に導入しました。福岡県中間市と静岡県で起きた送迎バスの置き去り死亡事故を受け、国は4月から安全装置を導入することを義務づけました。国のガイドラインに適合した装置を設置すれば、1台あたり国から最大で17万5000円の補助が出ます。


◆補助金申請はわずか6か所


小倉将信内閣府特命担当大臣「今回対策をしっかり講じてもらうことによって、二度と同種の事故が起きないような体制ができるのではないかと思っております」

しかし、導入は思うように進んでいません。福岡県によりますと、県内で補助金を申請した幼稚園はわずか6か所しかありません。3月に導入したこの幼稚園も装置を設置するまでに、さまざまなハードルがあったと話します。


学校法人福岡雙葉学園 山村貴志さん「ガイドラインに適合する装置のリストの公表がされてから、補助金も絡むとかなりスケジュールがタイトで、そこに間に合わせようとするとかなり駆け足で進めざるを得なかった」