政府は成長戦略の目玉として「スタートアップの創出」を打ち出しています。地方創生にも重要な役割が期待できるとして支援強化をはかる考えです。

“時代が追いついた” 16年前、岡山で起業した「オーディオストック」

今から16年前、「スタートアップ」という言葉がまだ一般的ではなかった岡山で起業したある会社が飛躍を遂げています。躍進の背景にはぶれない思いが…。番組で取材しました。

インターネットで動画を楽しんでいるとき、こんなPRを目にしたことはありませんか。

(動画音声)「音楽とか効果音って探すの大変。そんなお悩みを持つ全ての映像制作者にオーディオストック」

誰もが動画をSNSに上げる時代、著作権を気にせず、気に入った音楽や効果音をつけてみたい。そんなニーズに応えるのが岡山市北区に本社を置く「オーディオストック」です。これまでにない革新的なビジネスを世に送り出す、いわゆるスタートアップ企業です。

日本最大級のBGM・効果音ストックサービスを自負するまでに成長したこの会社は、岡山で生まれました。

(Audiostock 西尾周一郎 社長)「いやないですね。ここが席ですね。社長専用の部屋とかはないですね」

代表取締役社長の西尾周一郎さんは、幼い頃から音楽と共に成長してきました。

岡山大学時代に前身の会社を起業、「音楽を作る人たちを支えるビジネスを形にしたい」と模索してきました。たどり着いたのがBGM・効果音ストックサービス事業です。

パソコンで音楽を制作するDTM(デスクトップミュージック)の進化で、多くのアーティストが以前よりも身近に音楽を制作しています。そんな制作者たちが作った楽曲を登録してもらい、オーディオストックの利用者に使われると報酬を得られる仕組みです。

時代が追い付き、大躍進を続けるオーディオストック。

オフィスの片隅には、学生時代に初めて手に入れたギターが置かれています。

「音楽を生み出す人をハッピーに」起業当初から変わらない思いです。西尾さんの次の一手は海外進出です。