■MLB開幕戦 レッドソックス 9ー10 オリオールズ(日本時間31日、フェンウェイ・パーク)

レッドソックス・吉田正尚(29)が開幕戦で“4番・レフト”で先発出場、4打数2安打、メジャー初安打初打点に初マルチヒットをマークした。

開幕セレモニーでは「WBCチャンピオン、マサタカ・ヨシダ」と紹介されると本拠地のファンはスタンディングオベーションで出迎えた。日本人選手史上初となるメジャー1年目での“開幕戦4番”を任されたレッドソックス・吉田。晴天となったボストンだが気温は約4度と肌寒いコンディションとなった。

1回、2死走者なしの場面で打席に向かうとここでもスタンディングオベーションで迎えられた。オリオールズ先発、K.ギブソン(35)のカウント2-2から内角高めの早いカットボールにしっかりついていきファールで粘った。7球目、内角の早いボールから一転、外角低めにチェンジアップを投げられバットに当てるだけとなり、メジャー初打席はセカンドゴロに倒れた。

1-5と4点を追う4回、1死3塁で吉田の第2打席、WBCで1大会最多の13打点をマークした勝負強さに期待されたが2球目の内角高めのカットボールが右ひじを直撃、デッドボールで本拠地のファンからはブーイング。オリオールズバッテリーは厳しい攻めが裏目に出てしまった。

2-8と6点リードされた6回、無死一、二塁で吉田の第3打席、ここでオリオールズは2人目、左腕のK.エイキン(27)にスイッチ。ベンチ前で投手の情報を聞いてバッターボックスへ。カウント0-1から145キロのストレートをセンター前へ弾き返しメジャー初安打初打点をマーク、勝負強さを見せ静まり返っていた本拠地のファンを盛り上げた。

4-10とリードされた8回、1死一塁で第4打席、オリオールズ4人目、B.ベイカー(28)の1球目、153キロのストレートを完璧に捉えたがファースト正面、ところが打球が早すぎて1塁手がキャッチ出来ずにライト前へ。2打席連続ヒットでメジャー初マルチもマークした。さらに7番・C.アローヨ(27)のレフトオーバーの2ベースでホームを踏みメジャー初得点も記録した。

8-10と2点を追う9回、1死一、三塁とホームランでサヨナラの場面で第5打席、オリオールズ6人目、F.バティスタ(27)と対戦、カウント3-2から155キロのストレートにショートゴロ。併殺打と思われたがショートが1塁へ悪送球。9-10と1点差に詰め寄ったが最後は5番・A.デュバル(34)が三振に倒れ、レッドソックスの追撃は及ばず、本拠地開幕戦で黒星スタートとなった。吉田は4打数2安打2打点と圧巻のデビュー戦となった。