■第107回日本陸上競技選手権大会・35km競歩(16日、石川・輪島市)
8月に行われる世界陸上ブダペストの代表選考を兼ねた35km競歩の日本選手権が行われ、男子では野田明宏(27、自衛隊体育学校)が2時間23分13秒(速報値)の日本新記録で優勝。同種目では2大会連続、50㎞競歩を含むと3大会連続となる代表に内定した。
また、女子でも20kmの日本記録保持者、岡田久美子(31、富士通)が日本記録を更新、2時間44分11秒で優勝となり代表内定となった。
さらに男子は、前日本記録保持者で2022年世界陸上オレゴンの銀メダリストの川野将虎(24、旭化成)も2時間26分51秒と参加標準記録を突破。銀メダリストの実績と合わせ、こちらも2大会連続となる代表に内定した。2017年世界陸上ロンドンの50㎞競歩代表の丸尾知司(31、愛知製鋼)も2時間25分49秒で派遣設定記録を突破し2位。即時内定の条件を満たせなかったが、代表争いへ大きなアピールとなった。
優勝と代表内定をつかんだ野田は「たくさんの応援が力になりました。日本記録については全く意識してなくて、ラスト一・二周くらいで身体はいっぱいいっぱいだったので(記録が)出ればいいやくらいの」とレースを振り返った。同じく内定を決めた川野は「世界陸上の代表権を獲得できたことは良かったが、最後の勝負が出来なかったので課題点を洗い出して世界陸上に向けて頑張りたい」と意気込んだ。
35㎞に初挑戦で日本新の岡田は「きつかった。脚がめちゃくちゃ重くなって、後半動かすのに必死でした。優勝を目標に世界陸上に向けて残りの日々を準備していけたら」と笑顔で語った。
男子20km競歩では世界陸上2連覇でワイルドカードにより出場資格がある山西利和(27、愛知製鋼)、オレゴン大会銀メダルの池田向希 (24、旭化成)と世界陸上4大会連続出場中の高橋英輝 (30、富士通)が代表に内定している。