そして今度は「アートゾーン構想」年間300万人の誘客目指す!

そんな山本所長の新たな「町おこし」こそが、城東地区にオープンする映画館なのです。国の公募事業で採択され7000万円の補助金を受け、映画館だけではなく新たに4つの宿泊施設もオープンする予定です。一棟貸しで、1泊8万円を超える高級宿にも山本所長のアイデアが溢れています。
例えば…

(津山街デザイン創造研究所 山本昇 所長)「長野オリンピックの聖火台を制作された菊竹清文さんの作品です」
日本を代表する彫刻家の作品がリビングに。制作者本人に町おこしにかける情熱を伝えたところ、譲ってくれたのだといいます。
(津山街デザイン創造研究所 山本昇 所長)「菊竹さんは『僕の宝だから、大事に扱ってくれよ』と…」


それだけでなく、賛同した企業などの協力を得て、日本建築家協会の出江寛元会長の作品も購入しました。こちらは津山市にあるもう一つの町並み保存地区、城西地区の泰安寺に展示。津山をアートで彩るのには理由がありました。
(津山街デザイン創造研究所 山本昇 所長)「『美作国アートゾーン構想』と言います。奈義町に、世界的な建築家である磯崎新さんが作った現代美術館がある。隣の真庭市に、隈研吾さんの『風の葉』ができた。あとは津山に世界的巨匠の作品があれば、みんな見に来ると考えたんですね」
「日本一の街・津山」を再び そして世界的な観光地に!

津山も1つの核に加え、年間300万人規模の観光客誘致を目指す「アートゾーン構想」を実現したいというのです。滞在拠点や映画館の整備は、計画を実現するための「布石」という訳です。


(津山街デザイン創造研究所 山本昇 所長)「私は、津山高校時代にその時の先生から『津山は日本一の街だった』と言われたように、日本一の街にしたいと。それだけの宝を持った街だと信じている」
津山の壮大な町おこし計画を、次々に現実のものとしている山本所長。津山を世界的な観光地に…その夢の実現はそう遠くないのかもしれません。

映画館「城東津山シネマ」や宿泊施設などは、1日と2日に施設を自由に見学できる内覧会が行われました。