全国大会“初出場” 帝京長岡高校男子剣道部の“大将”
愛知県春日井市で26日から28日まで行われた全国高校剣道選抜大会に、男子団体戦の新潟県代表として初めて出場した帝京長岡高校。いわゆる“全国常連校”ではない高校が、なぜ全国の切符を掴めたのか。そこには大将を務める選手の意地と約束がありました。

今年1月に行われたBSN高校剣道選手権大会。全国への切符をかけた男子団体の決勝戦に進んだ帝京長岡高校。44回を数える大会で、初めて決勝の舞台に立った帝京長岡の相手は、3連覇を目指す全国常連校の新潟明訓高校でした。

両校一歩も譲らず、先鋒から大将まで引き分けに。そして、先に1本を取った方が勝利となる“代表戦”を任されたのは、大将で2年の高橋怜暉(さとき)選手でした。

中学時代からのライバルで新潟明訓高校の大将・笠原選手との勝負は、一進一退の攻防が続きます。そして延長の末、小手が決まり、高橋選手の勝利。帝京長岡高校の男子が大会初優勝で全国への切符を手にしたのです。
大将として… 高橋怜暉選手(2年)の覚悟

選抜大会1週間前、快進撃の立役者となった高橋怜暉選手は大将の心構えで稽古にのぞんでいました。
【高橋怜暉選手(2年)】
「“大将としての戦い方”というか、もしも負けてきた場面とか、勝ってきた場面の状態で“どういう大将をするか”とか、相手が強い中で、1回戦目からどういう動きを自分がするのが一番理想的なのか、とか考えながら稽古しました」

高橋選手が剣道を始めたのは小学1年生のとき。
燕中学校剣道部では、1年生ながら団体戦で全国大会に出場しました。さらに2年生では個人戦でも全国大会出場を果たします。

しかし、『日本一』を目指した中学3年生の時、新型ウイルスの影響で全国大会が中止になり、“不完全燃焼”のまま高校進学するタイミングを迎えます。

県外の強豪校からのスカウトもありましたが、進学を決めたのは、男子で一度も全国大会に出場したことがない帝京長岡高校でした。

【高橋怜暉選手】
「父親が帝京長岡に勤めていて剣道を教えているので、その指導を受けるというのも大きい」