ロシアの前大統領は、ICC=国際刑事裁判所が戦争犯罪の疑いで発行したプーチン大統領への逮捕状に基づき、他国が逮捕に踏み切れば、核保有国ロシアへの「宣戦布告だ」と警告しました。

ロシア メドベージェフ前大統領
「核保有国の首脳が、例えばドイツに向かい、そこで逮捕されたとする。これは何だ?ロシアに対する宣戦布告だ」

メドベージェフ前大統領は、ロシアメディアへのインタビューで、ドイツ法相がプーチン氏がドイツ領内に来れば逮捕する可能性に言及したことに強く反発し、「あらゆる兵器がドイツの議会や首相官邸に飛んでいくだろう」と警告しました。

また、メドベージェフ氏はウクライナ侵攻をめぐり、「正直に言えば、ウクライナはロシアの一部だ」と発言。「地政学的、歴史的理由により別のアパートに住むのを我慢してきた。国境は作為的なものだ」と一方的に主張しました。

旧ソ連の構成国だったウクライナは、1991年に国民投票で独立を決め、ロシアも独立を承認していました。

一方、ロシア外務省のザハロワ報道官は23日、岸田総理のウクライナ訪問について、中国の習近平国家主席とプーチン大統領との首脳会談から「焦点をそらそうとしたのではないか」と述べました。

ウクライナ訪問の背景には、「アメリカの圧力」があるとしたうえで、「率直に言って、日本の立場はこれまでに明確になっているので、訪問はどうでも良いことだ」としています。