ウクライナ情勢をめぐって、ロシアを訪問している中国の習近平国家主席とプーチン大統領の首脳会談が行われました。今回のロシア訪問を“平和の旅”と位置づけている習主席ですが、停戦に向けた道筋は描けたのでしょうか。

中ロ首脳会談 習近平氏とプーチン氏の思惑は…

日本時間の3月21日午後9時すぎ、ロシアの首都・モスクワのクレムリン宮殿では、プーチン大統領が中国・習近平国家主席を迎え、中国とロシアの公式の首脳会談が始まりました。

今回のロシア訪問について“平和の旅”と位置づける習氏。一連の会談ではウクライナ侵攻をめぐり、中国が呼びかけた停戦案についても協議しています。

また、首脳会談に先立って習氏は、ロシアのミシュスチン首相と会談。

習近平 国家主席
「私はプーチン大統領が年内に中国に来られるように招待しました」

ロシアと中国は“包括的な戦略的パートナー”とした上で、年内にプーチン氏を中国に訪問するよう招待したということです。

中国の“存在感”高まる “仲介外交”行方は…

習氏の訪問についてモスクワ市民は…

モスクワ市民
「隣り合う国なので、友好関係を築き助け合うべきだと思います」
「中国とロシアは協力しあっています。中国製品の質も向上していてロシアでもよく使っています」

ウクライナ侵攻後、欧米の制裁が続く中、ロシアでは中国の存在感が高まっています。それは国際社会でも…



中国外務省のホームページには、中国の外交トップである王毅政治局員と、中東イランとサウジアラビアの高官が手を取り合う写真が掲載されています。

3月10日、2016年以降断交していたイランとサウジアラビアが、“中国の仲介”によって外交関係を正常化させることで合意したのです。

アメリカの“中東離れ”が指摘される中、その隙を突いた形の中国。ウクライナ情勢をめぐる“仲介外交”の行方に、世界中が注目しています。