ウクライナでの戦争犯罪を追及するため、捜査を担っているICC=国際刑事裁判所への支援強化について話し合う国際会合がイギリス・ロンドンで開かれました。

この会議はイギリスとオランダ政府の共催で開かれたもので、ウクライナなど40か国以上の政府高官のほか、ICC=国際刑事裁判所のカーン主任検察官が参加しました。

ICCは17日、ロシアのプーチン大統領に対しロシアが占領したウクライナの地域から子どもを不法に移送したとして、戦争犯罪の疑いで逮捕状を出しています。

ICC カーン主任検察官
「ICCが初めて、国連安保理の常任理事国の指導者や高官に対し逮捕状を出す必要が生じたのは実に悲しく、深刻なことだ」

会議ではICCへの支援強化策として、財政支援や捜査能力を向上させるための協力体制について話し合われました。

また、イギリス政府はICCに対し子どもや性暴力の被害者らに対する心理的な支援や、インターネット上の公開情報から犯罪証拠を収集する捜査官の能力向上などのため、およそ40万ポンド、6300万円あまりを追加支援することを決めました。