絶対“なんで店休んでんの!”って怒られる
浅野さんは店で「マスター」と呼ばれていました。最近楽しみだったのが…。

作井省一さん:
「マスターは孫かわいい孫かわいいと言っていた。遊びに来るんです仕事場に。もう笑顔がすごいですよ」


浅野さんは店に遊びに来る1歳の孫をとてもかわいがっていたといいます。

妻の智英子さんが店にやってきました。
事故の前はいつも朝から浅野さんの仕込みを手伝っていたといいますが…。
妻 智英子さん:
「ちょっとなんか体調崩して。いま気力がちょっと。きょうあしたお休みもらって月曜日くらいから(働こうと)」

浅野さんを亡くして気持ちも落ち込んでいたのでしょうか。しかし、その数分後…

妻 智英子さん:
「やっぱりやることにしました。少しだけね」
智英子さんは、浅野さんの代わりに、“仕込み”をやることにしました。

妻 智英子さん:「十分泣いたよね」
作井省一さん:「もう泣き尽くしたんで。悲しみ尽くしたので。止めるわけにはいかない。それはマスターが望むことではないと思う。絶対に」


妻 智英子さん:
「絶対“なんで店休んでんの!”って怒られますからね」

作井省一さん:
「じゃあねと言って帰っても“気”を置いていくんですよマスターは“気”。ほんまですよ、前の店のときからなんですけど。マスターまだいるんじゃないみたいな。見られているかもしれないぞみたいな。”気“はみんな言うと思う」

開店30分前から、店の再開を待つ常連客が続々と集まってきました。