人気ラーメン店「翔龍」の経営者・浅野昭次さんが用水路に転落して亡くなった事故。悲しみが癒えない中、浅野さんの思いを受け継ぎ、スタッフが店の営業を再開しました。

その一方、現場の用水路周辺で、事故の“痕跡”がみつかっていたことがわかりました。実は当日、現場のある富山県高岡市では弱い雨が降っていました。濡れた路面で自転車を運転したときに思わずヒヤッとする「スリップ現象」が、事故の原因とみられることがわかりました。

おととい18日、高岡市の人気ラーメン店「らーめん翔龍」が、5日ぶりに店を再開しました。

開店と同時に来た常連客は…。

翔龍の常連客:
「きょうから再開ということなので来ました」
「大丈夫かなと応援したい気持ちで」

「ここのブラックラーメンを食べてすごい感動して、好きになったので、県外なんですけど。なので知ったときすごいショックでした」

いつも店の真ん中に立っているはずの“あの人”の姿がそこにはありません。

(いまどんな思いですか?)
アルバイト女性:
「つらいです。信じられないし。本当にマスターに感謝しかないし、親を亡くすってこういう気持ちなんだなってちょっと思った。やっぱり長い時間一緒にいたので」

店の経営者・浅野昭次さん、70歳。今月14日の朝、店から250メートルほど離れた用水路で、仰向けになって亡くなっているのを見つかりました。

狭い用水路の水深はわずか3.5センチ。何があったのでしょうか?

前日の13日夜、浅野さんは店からいつものように自転車で帰っていきました。この道は地元の人が使う「抜け道」で、用水路に曲がる角には数センチの段差と融雪装置の鉄製のパイプがあることがわかっていましたが、このパイプに“タイヤが滑った跡”があったことが新たにわかりました。