日本時間の21日に行われるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)準決勝(マイアミ・ローンデポパーク)、メキシコ戦の侍ジャパン先発が佐々木朗希(21)に決まった。

前日会見に出席した栗山英樹監督(61)が「明日の先発は佐々木朗希投手です」と明言。「こういうピッチングをしてほしいということではなくて、彼の持ってるものをそのまま出してもらって、世界中の野球ファンに楽しんでもらいたい。それだけです」と期待した。

メキシコは1次ラウンドでスーパースター軍団・アメリカに勝利するなどプールCを1位で通過。準々決勝でも優勝候補のプエルトリコを破り、初の4強に進出した。佐々木は「映像ではまだ見てないんですけど、直接プエルトリコとの試合を見て、非常にスイングが鋭くて1発もある打線だとは思います」と話し、メキシコ打線を警戒する。

メキシコの先発を予定しているのは大谷と同じエンゼルスに所属する左腕のP.サンドバル(26)。警戒しているバッターを聞くと「彼の名前は確か大谷だったと思う。彼はかなり良い選手だ。彼に気をつけたい」。普段は大谷のキャッチボール相手を務めるなど仲が良いが、独特の言い回しで答えた。

この日、前日会見に出席したサンドバルは、大谷と会話はしたものの「試合については話していない」。「正真正銘、前向きに試合をするということで楽しみにしている」と同僚との対戦について語った。

サンドバルについて栗山監督は「僕も含めて、日本のファンの皆さんにはお馴染みのピッチャーではありますし、本当にいいチーム。こっちから崩れない、それがまず大条件になってくると思います。できることをしっかりやる。我慢できれば可能性が必ず出てくるので、とにかく明日、我慢の試合になるというふうに思っています」。

佐々木は「ここまでチームが一生懸命戦ってきてアメリカまで来れたので、その勢いだったり、そういうのを、明日いい形で投げられればなと思います」と意気込む。「いいピッチャーがたくさん控えているので、最少失点で0で抑えることがすごく大事になってくると思う。球数を気にするよりもとにかく一つ一つアウトをこう積み重ねていって0で並べられたらなとは思ってます」。準決勝以降、球数は95球に緩和されるが、3大会ぶりの世界一奪還へ、初回から全力で腕を振るつもりだ。