みそ漬け実験の結果は・・・

今回、弁護側が注目したのは、衣類に残った血痕の色です。1年2か月もみそ漬けにされていたにしては血の色が鮮明に赤く残っているのが不自然ではないか?
そこで、弁護側が血液を付着させた衣類をみそに漬ける実験をしてみると…血液は、黒く変色することが分かったのです。さらに、科学的にこうした変色が起こることも今回の審理で認められたのです。
検察も実験 「赤く」撮影?

これに対し、検察側も同じような実験を行い、赤みが残っているとも見える写真を裁判所に提出しました。検察側の実験資料では、撮影のときには白熱電球が用いられていたことから、弁護側は、光源によって、色合いが変わると主張。
こうした中、裁判官は静岡地検まで出向いて現物を実際に確認し、「赤みは残っていない」と判断し、「無罪とすべき明らかな証拠」として、再審開始を決定しました。みそタンクから見つかった衣類は、捜査機関による証拠ねつ造の可能性が高いとされたのです。
再審の扉 開くのはいつ?

事件から57年、現在87歳となった袴田さんですが、検察は、今回の高裁の決定を不服としてさらに争うことを検討していて、そうなれば無罪かどうかの結論が出るのはさらに先のことになりそうです。
(「サンデーモーニング」2023年3月19日放送より)














