現場の用水路に“死角”を発見…事故の原因は

そして事故の現場には“死角”があったことがわかりました。曲がり角には数センチの「段差」があるうえ、そこに融雪装置の「パイプ」があったのです。

近所の人:
「絶対危ないと思う。子どもたちはひっかかるの分かってるからジャンプとか言って通ってたらしい。用水路も危ないし。とにかくこの段差が危ない。真っ暗だし」

日中は見えますが、夜になれば街燈もないため、段差やパイプがよく見えないそうです。浅野さんがバランスを崩して用水路に転倒した可能性があります。

そうだとしても水深はわずか3.5センチしかない用水路です。

なぜ死亡事故となったのでしょうか?富山県の用水路の事故について調べている富山県立大学工学部の星川圭介教授はこう語ります。

富山県立大学 星川圭介教授:
「自転車っていうのは衝撃が大きいというのがありますよね。スピードがありますので用水路があると気づいたとしても間に合わずに落ちてしまうことがあるので」

自転車でスピードが出ていると、防御しようにも間に合わず、角に頭を打ちつけるなどの危険性があるといいます。

こうした狭い用水路は「末端水路」と呼ばれ、柵も設置されていない場所がほとんどだといいます。

富山県立大学 星川圭介教授:
「末端(水路)だと何もないことがあるので落とし穴的にあっと落ちてしまう。暗いところで落ちてしまう用水路というのは何とか対策しないと」

事故が相次いでも危険な用水路が手付かずのまま放置されているのが現状です。

きょうラーメン店「翔龍」には休業を知らないでやってきた客がいました。